
平成19年度 道内単独視察レポート
日程:平成19年10月24日(水)〜10月28日(日)
[視察先・目的]
更別村診療所・・・家庭医学専門医の過疎地チーム医療
滝川テクニカルセンター・・・太陽光発電など
沼田町雪の科学館・・・雪氷熱利用
北海道グリーンファンド・・・市民出資による風力発電
北海道庁医療政策課・・・阿寒湖畔診療所について
北海道庁地域主権局・・・道州制の進捗状況について
札幌商工会議所・・・サマータイムについて
青年会議所北海道地区大会(千歳)・・・フォーラムなど
10月24日(水) 阿寒湖を午前中に出発し、34歳の山田先生が医師を務める更別村診療所へ。3年前に新築した新しい診療所で、デイサービスとケアハウスのようなものを併設していました。ここでは家庭医学を学んだ医師が研修医も合わせて3人でチームを組みながら、救急まで対応しています。驚いたのは、病院経営は累積赤字もなく、住民も診療所に理解をもってコンビニのように利用しないということが浸透しているということです。私の一つ上の先生でしたが、本当にしっかりしており、病院の将来に対するビジョンもしっかりしていました。その先生の下で2人の医師が研修医として家庭医学を学んでいるのですが、しっかりとした実地研修の過程の中にこの診療所があり、お互いに役立っている、ということがすばらしいと感じました。もっともっとこういう病院が増え、家庭医療を専攻する医師が増えてくれば日本の医療も変わるのに、と感じました。
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隣にデイサービスなどを併設した 複合施設 更別村診療所 |
滝川テクニカルセンター 火力発電所も見学できます |
10月25日(木) 前日以前に働いていた富良野の店により、そこから滝川市へ。ほくでんの運営する滝川テクニカルセンターへ。そこは昔火力発電所だったところで、今は使われていない炉の中なども案内してもらい、説明していただきました。川から水を引き、炉の中で細かく砕いた石炭粉を燃焼させ、蒸気でタービンを回す。それで電気ができるのだから面白い。 さて、本題の太陽光発電ですが、北海道では北緯43度ですから、地面から43度に立てるのが、一番発電効率がいいということでしたが、それでは北海道では雪がついてしまうので、55度にするのが一番いいという実験結果だそうです。なるほど。太陽光発電を家庭で実際に導入するには、最近単価が落ちてきたとはいえ1kwの設備で70万円、一般的な家庭で毎月2.5〜3.5kwの電力使用料で、1kwで月に25000円分ぐらいの収入になるということですが、もとをとる前に設備更新の費用がかかってくる、ということでした。太陽光発電は発電効率が悪く、太陽のエネルギーの12〜14%ぐらいしか利用できないそうです。イメージはいいですが、なかなか難しいですね。ちなみに日本は太陽光発電量世界で第2位だそうです。 次に沼田町の雪の科学館に行ってきました。この施設は図書館などのコミュニティー施設と繋がっており、この施設の夏季の冷房も兼ねながら、野菜の貯蓄を雪によって行っています。構造的にはコンクリートの建物に雪を入れるところがあり、温度を伝えるための水の流れる配管が通っているという、いたって簡単なものでした。400トンの雪を貯蔵し、年間6度という一定温度に保てるそうです。施設の光熱費も半額だそうです。そこにあった野菜は町民が実験的に入れているものだということですが、なんか雪の保存というだけでおいしそうでした。また、本当に糖度が増すそうです。沼田町では新しく、雪捨て場も兼ねた大きな雪貯蔵場も作るそうで、雪を町のシンボルにしようとしています。実際にある自然のエネルギーの活用ですし、あまりお金もかからなそうなのでいいかもしれませんね。ただ、雪がある程度降らないといけませんが。
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沼田町雪の科学館 手前がいも、奥が雪のコンテナです |
ウインドファーム 今や北海道の日本海側の風物詩 |
その後、札幌まで移動し、北海道グリーンファンドに行ってきました。ここでは風力発電の風車を自己資金と市民からのお金を募り建設するというNPO法人です。現在4基目を建設中でしたが、国の新エネルギー割合の目標が低く設定され2010年までに1.35%、2014年までに1.63%となったため、これ以上の民間での風力発電施設建設が今は難しいとのことでした。もう少し緩くしてもいいと思うんですが、利害関係が絡むんでしょうね。建設費約2億円、発電量10万kw、ウインドファームと呼ばれ、約3万世帯分の電気を供給しています。出資は一口50万円からで、売電によって得た利益を配当しており、現在年率2.3%ぐらいだそうです。銀行よりいいですね。しかも気分もいい。みなさんもどうですか、私はお金ないけど。 夕方6時を過ぎていましたが、道庁の医療政策課を訪ね、阿寒湖畔診療所の医師についてお伺いしてきました。担当の主幹が言っていましたが、阿寒湖温泉地域医療対策推進協議会のような組織は他の地域にはあまりなく、医師から問い合わせがあったときにこの協議会の話を出しやすい、ということでした。あともうひとふん張りですね。
10月26日(金) 午前中に札幌商工会議所を訪問し、2004〜2006年に実施したサマータイムについてお伺いしました。実際に企画された方にお話しをお伺いすることができたのですが、いろいろと苦労話を聞かせていただきました。商工会議所の働きかけで始まったもので、道庁なども一部参加してくれましたが、なかなか協力してくれる店舗や施設が少なかった、ということでした。また、当時は国の担当機関もはっきりしておらず、手探り状態であり、実際には他の店などが標準時刻で動いている中で、一部だけ時間を早めるというのは難しく、寝不足になったなどというアンケートの意見が多かった、ということでした。サマータイムは二酸化炭素の削減に有効だといわれています。それに北海道は本州より全体的に東に位置していますから、導入するならここだという気がします。もしかしたら子供たちの夜遊びも減るかもしれません。釧路で導入する場合は、行政が先導役となり、みんなで一緒にやらないとダメですね。私は試験的にでも釧路でトライする価値があるのでは、と思います。 午後から、道庁の地域主権局に行き、道州制の進捗状況をうかがってきました。今道は道民から意見をもらって独自の案を作成し、どんどん国にぶつけていこうとしています。もちろんそこには省庁の反発が予想され、言いたいこともなかなか言えない中央分権の体制になっていると思います。現に権限と予算が密接に絡んでおり、権限を主張することによって予算が減らされるのではないかと危惧している部分もあります。覚悟を決めるべきですね。公共事業の予算が減ることでなくて、自然を大切にするということを北海道の主目的にすればきっと経済的にも財政的にもよくなると私は思います。
10月27日(土) 今日は千歳で行われた、北海道JCが主催する「潜む、地域力」というタイトルのフォーラムに参加してきました。最初に寺島実郎さんの講演があり、北海道の自立には、公共事業依存体質から脱却することが大切だ、世界のGDPは2000年に入って5年間で14.7%も増加している世界的好景気で日本も7.5%増加しているが、労働者の34%にあたる2100万人が所得200万円以下のワーキングプアの状態にある、とか話していました。 その後、「北海道自立プログラム」というタイトルでパネルディスカッションが行われました。TVタックルでおなじみの江口ともみさんがコーディネーターを務め、千歳市長や日銀札幌支店長、私も交友のある開発局の和泉さんがパネリストとしてコメントしていました。みなさんその立場立場での深みのあるコメントで参考になりました。
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JC北海道地区大会IN千歳 「変革の翼」 |
青年会議所卒業生のみなさん 全道から集まってます |
10月28日(日) JCの北海道地区大会が来年釧路で行われるということで、千歳JCから釧路JCへ鍵の伝達式が行われました。私もメンバーの一人として参加しましたが、何事も経験ですね。
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